20221124

散歩の途中のナイジェル・コーツ

には貴重な歴史的建造物もあれば謎度の高い建物もあるわけですが、これは札幌でも謎度高めの方ではないかと思います。『千と千尋の神隠し』に出てきそうな日本風のような無国籍のような不思議な建物。
これは何かといいますとナイジェル・コーツというイギリスの建築家の手により1988年に設計・建築された商業施設です。名前は「ノアの箱舟」。当初はカフェレストランだったらしいですが今は炙り居酒屋。
つまりバブル時代に日本全国で海外から有名建築家を呼んで建てられたポストモダン建築的なやつの、札幌版ですね。札幌にあるそういうものの中でも結構有名な建物かなと思います。単純に外観がすごく独特だし。
ちなみにZepp札幌の真向かいなのでライブの遠征で来た人も見覚えがあったりするかも。

個人的には外壁に並べて設置されているグリーンの照明にすごく当時っぽさを感じます。この時代のポストモダン系の建築って結構な確率でグリーンの金属の装飾がついているイメージ。レトロさの演出なのか「メンフィス」ぽさなのか?

ナイジェル・コーツのデザインは結構好きです。アールデコのようなSFのような無国籍のような独特さが。映画のセットっぽくもある。Wikipedia:Nigel Coates(英語版)
東京だと麻布にThe Wallというビルが今もあるそうです。写真で見るとクラシカルでアート的でやはりかなり不思議な雰囲気。

小樽のヴィブラントというホテルの内装もバブル期にこの人が手掛けていて好きでした。当時の名称は「小樽ホテル」。が、一度ちゃんと泊まろうと思っているうちにニトリが買い取って更にまた内装が変わってしまいまして。ちゃんと見れずじまいだったなあ。ロビーとかは何度も入ったことあるんですけどね。
↑こちらでかつてのヴィブラントの姿を見ることができます。この内装の感じ、このブログ読んでくださってる方ならお好きな方結構いらっしゃるのではと。アールデコ近未来みたいな。階段の手すりの上に青い硝子の地球儀が載ってるのも良いなあ。少年世界っぽくもあるような。小樽は硝子の街ですしね。


なぜ突然ナイジェル・コーツの話をしたかというと、この日の本来の目的はちょっとした付き合いで中島公園を散策することで。そのすぐそばに「ノアの箱舟」があって通りがかったからなのでした。
上の写真は公園内の豊平館。の後ろから見たところ。こう見るとなんかアメリカの片田舎の怪しい洋館みたいだ。
 
札幌の古い建物にはよく星の意匠がありますが、豊平館も例に漏れず。ちなみに元は開拓使が建てた要人向けのホテルです。今は見学できる施設になっています。
そういえばカフェもあるんだよな~と思ったらギリギリ時間切れでした。ザ・洋館なのでここでお茶するのはなかなか楽しそう。今度また改めて行ってみよう。

私はどうも照明の根元の接続部分を見るのが好きで。シーリングとかカバーとかそういう部分。なので何撮ったんだ?って感じの中途半端な箇所の写真が何枚もある。
古い洋館は照明のこういう部分も流石に手が込んでます。豊平館は植物のデザインがバリエーションに富んでいて職人仕事という感じ。個人的にはこういう金属のチェーンとか滑車の機械的な部分が気になってじっくり見てしまいます。



ョー・マローンのクリスマス広告動画。高級少女装&少年装という感じでかわいらしいので貼ります。JaneMarpleも大雑把にいうと大体このバランスだよね。白アランセーターの中に黒シャツを合わせるのかわいいな、成程。真似しようかな。

20221110

冬の靴・黒い靴

族の冬靴を買うのに付き合って行ったスポーツ店にいた動物たち。博物館じゃないんですよ。スニーカーとかアウトドア用品とか売ってる普通のチェーン店。でかいけど。
見た感じ本物の剝製はあまりなさそうに思いましたが迫力はありました。面白いしいいんだけど、なんかこうアウトドア用品→冬の野性動物ポンポン置いとこ!なセンスに北海道っぽい大味さを感じるというか(笑)。
アメリカの地方の大型店とかもこういうセンスしてそうだもんな。昔『ビッグ・リボウスキ』を初めて見たときにアメリカ(の庶民)って北海道みたいだな~と思った記憶があります。『ファーゴ』とかね。

ちなみにお店自体は、雪道用の冬靴の品揃えがとてもよく店員さんも詳しく親切で、家族も満足して買い物を終えてました。メレルにソレルにKEENにホカオネオネにNBにムーンスターに、あれだけ一挙にワンフロアで冬靴を見られる店は札幌の中心部にもないのでは。餅は餅屋ですかね。
滑りやすい底の靴で雪道を歩くとわりとリアルに命に関わるので、靴は大事というわけなのです。



系ボトムに黒靴が好きなのかなと写真を見ていて思いました。好きっちゃ好きだけどそんなこだわりとかはないです。一枚目に至っては同じようなパンツがありすぎて自分がどれを履いているのか写真を見てすらいまいち分からない。ディッキーズ?かなあ。二枚目とのコーデの違いもほぼないな。

この間、ふと自分の足囲を測ってみたのです。靴のサイズのDとかEとかEEとかああいうやつ。結果、D(標準狭め)のさらに下のCでした。狭い。正確にはCとBの間くらいかも。

幅の狭さには自分でも昔から気づいていたので意外ではなかったのですが、数値で見るとああそうか……とはなりました。縦は大きめなので、つまり足に合った形の靴が一般的ではなくちょっと買いづらいということではあるので。普通のローファーやバレエシューズは基本スポスポ脱げる族です。
ちなみに日本人女性は一般的なイメージよりも意外と幅狭の足の方が多いらしいです。そうと知らず足に合わない幅広の靴を履き続けて、足が痛んでいる方も少なくないとか。売ってる靴って大抵EとかEEとかだもんね。

で、上の写真の靴たちって15年ものもあれば今年買ったものもあるのですが、全部幅が狭めでひょろ長い形が共通してるんですよね。かつ紐靴かブーツで足首が固定されていて脱げない。買う時はある種無意識ですけど、歩きやすくてデザインが嫌いじゃないものを選ぶと自然と形が似通うってことだろうなあ。
足に合っていないスニーカーより足に合っている革靴のほうが楽だったりもするし。靴選びって深淵。面白くもあり、面倒でもあり……。

20221024

冬の外套

に向けてダッフルコートを買いました。チェックの裏地がかわいい。ダッフルは結局ネイビーが一番好きです。黒と見紛えるような濃紺が特に好きだけど、これは気持ち明るめのネイビーかな。ザ・ダッフルコートなストンとしたデザインが気に入りました。かなり正統派のつくり。そのぶんコーディネートはちょっと工夫して今っぽさを入れたほうがいいかもだなあ。

セールで安く買えたし寒くなれば毎日のように着る実用品でもあるのでいいのですが、ふといや私何着ダッフル持ってんの?と改めて思ったりなんだり。ちなみに数えると現状4着目ですかね……。いや全部ちゃんと!着てるんだけど!

一昨年だったかに古着で購入したSchottのダッフルコート。私は茶系があまり似合わないのですが、これは黄色みの少ない焦げ茶で着やすいです。Schottといえばアメリカの革ジャンやピーコートで知られる会社ですが、ダッフルもあるんですね。シンプルだけどちゃんとした作りです。
明らかにメンズ物ですが、私はメンズサイズもわりと着ます。近年のオーバーサイズ流行りで着やすくなったというのもありますが、アウターは元々大きめも着るほうかも。あと多分骨格的に大きめがいけるので。

メンズ物といえばグローバーオールのモンティも一応持ってます。それもメンズで大きめでまさに軍ものという作りなのでなかなか冗談みたいに重い。厚手の絨毯着てるのかな?くらいの感じ。プラスチックのハンガーが重みで変形していたことも……。しかしあのなんとも言えないフォルムや雰囲気は好きでたまに引っ張り出して着てしまいます。

ダッフルコートって一般によく知られるコートの種類のひとつですけど、見た目は特徴的だし学生っぽいイメージもあるし実はけっこう独特の服ですよね。大人だと着こなしに工夫がいる感じがするし、自分も特別着こなせている気もしないし。
で、そこが面白くてまた着てしまうのかもしれません。海軍の防寒着というところも好きです。セーラーとかボーダーとかマリン物に弱いので。あとなんといっても暖かさと。というわけでそろそろ冬が始まります。


 
ンテリアショップで金属の結晶的なものを見つけて買ってみました。もっと大きいのも数種類あったんだけど一番小さいこれに。机の上にあったガラスのペーパーウェイトをなんとなく中にIN。

すごく考えて選んでいるわけではないですが、なんとなく色味が同じようなものが集まるんだなあと写真を撮ってから思いました。水色と黒と木と金属?みたいな。それこそ上のダッフルコートも大体こんな色味だもんな。ちなみに写ってませんがデスクライトも黒で金属です。
真ん中の木製の箱は古い顕微鏡ケース。最近思い立って、よく使う香水を入れるのに使っています。取り出しやすいし日光も遮断できるしこれは良いかもしれない。

20220930

まぶたに菫

ムアンド ベターザンアイス N02 ドライバイオレット 

コスメを何を理由に買うのかと言えば、私はネーミングが理由なことがわりとある人間だと思います。このロムアンドのアイシャドウも7割くらいは商品名に惹かれて買いました。その名もドライバイオレット。乾燥スミレ?でいいのか? 
ここ数年ブラウン方面に寄っていたメイクの色を少しピンク・青み方面に寄せたいなと思っていたのもあり。ちょうどいいかなと買ってみました。

バイオレットといっても紫というよりスモーキーな青みブラウンという感じの色。影色みたいな。デパコス的な質感とはもちろん違いますけど雰囲気が良いです。基本ブルベの人向きだと思いますがイエベの人が敢えて使ってもかっこいいのかもしれない。
韓国コスメって詳しくないですが、独特の今っぽい色合いがよく考えられて作られてると私でも分かるし、リーズナブルだし、使い方でマットorラメありも変えられるし(ラメが1色に集約されている)、そりゃ若い子はみんな買うわけだよなあと。


スミレは化粧品の名前としては多くはないけどなくはないくらいかなと思います。花だしね。印象的なのはSUQQUの春菫とかセザンヌにあったスミレブラウンとかかなあ。どっちも持ってませんが。あとネイルカラーにもわりとあるのでは。
香水の香りならそれこそ昔からたくさんありますよね。スミレがメインのフレグランスで今パッと浮かんだのはゲランのアプレロンデかな。アプレロンデ、多分私が人生で最終的に落ち着くのってこの辺なんだろうなと昔からなんとなく思いつつ、故にまだいいかな……と入手を引き延ばして十年くらいになる気がする。香水ってなんか「最終回答」までの道のりを引き延ばしたいみたいな謎の欲が出るのは何故だろう。単なる優柔不断か。

ついでに他に最近よく使うアイシャドウなども。
手前のラポドゥジェムもメイドインコリアなのですが、ブランドとしては日本のものです。日本の感覚が一枚挟まっているだけあって、ここの色出しは日本人になじみやすいと思う。おしゃれだし。
奥はディオールのショウモノのミネラルという色。結構前に買ったものなのですが最近久しぶりに使ってます。この色、私の肌だと妙な発色をするんですよ。合っているか否かだと微妙に合ってないのだと思いますが、それがなんだか面白くて。

ちなみに手持ちのアイシャドウはこの3つとあと1つで全て。私は所有している全部のメイク用コスメがこのメイクボックスというか工具箱に余裕で収まります。なんならスカスカ。
一回のメイクに使うものは更にその内の3分の1くらい。なぜならば基本的に毎日同じメイクをし続ける人間ですゆえ。バリエーションがないのだな。「日」単位だと同じで、「月」とか「年」単位で時代や気分に合わせて少しづつ色味や質感を入れ替えていく感じです。服がいつも大体同じだからできることかもなあ。
あ、容器やデザインのためにコレクションで保存している昔のコスメはまた別にありますけども。でもそれも大量とかではないかも。

20220923

60年前のロゴTシャツ

ダール逝去のニュース記事を見てそうかあの映画もこの映画もゴダールなんだよなあ……としみじみしていて、ふと思い出した手持ちの洋服がひとつあり。
ニューヨーク・ヘラルドトリビューンと古い新聞社の社名が黒字で刺繍された白のニット。ハイネックで半袖。これは何かというと、これです。

「勝手にしやがれ」でジーン・セバーグが着ているニット。セバーグは作中で新聞の売り子をしている設定なのでのでこのニットを着ています。ヘラルドトリビューン社はその後合併で今のNYタイムズ社になっています。 

 もちろん1960年の映画に出てくる服と全く同じものを私が持っているわけではなく、2年ほど前に購入した今の製品です。
このニットがちょっと面白いのは、NYタイムズ社が公式に売っている、いわば新聞社のグッズであること。「勝手にしやがれ」に過去の自社の服が出てくることを踏まえた復刻でありセルフパロディとも言えますね。さすがNYタイムズ、グッズまで気が利いている。
Knickerbocker(ニッカボッカ!)というお洒落ブランドが手掛けているためデザインや作りもかなりちゃんとしていて着やすく、気に入っている服です。ポルトガル製でコットン100%というのも嬉しい。

映画の登場人物で最も好きな衣装の人は誰かと言われたら、私は「勝手にしやがれ」のジーン・セバーグなのだと思います。昔から。
セバーグが着ているのは今の人間の目から見るとどれも普通のアイテムです。ボーダーシャツ、クロップド丈のパンツ、襟付きワンピース、カーディガン、ノースリーブ、ローファー。
このヘラルドトリビューンのニットも、つまり今でいう企業名のロゴTみたいなものですしね。似たような服って今ならGAPやユニクロでも大体揃えられちゃうのでは。
言い換えると、今世界中で定番として当たり前に流通するアイテムたちを最初期にファッションとして「選定」してみせたのがゴダールでありセバーグだとも言えるかもしれません。

アイテム自体が特別なものというより、元々世の中にあるものをシンプルに(しかしおそらくは細心の注意も払いながら)うまく組み合わせて着るという感覚。
今でこそ普通なその着方こそが当時新鮮であり、数十年後の現代にもセバーグが不動のスタイルアイコンである理由の一つなのかなと思います。現代のファッション感覚の端緒をそこに見ることができるのではないかと。

ベリーショートにボーダーにプリーツスカート。1960年の映画ということは前年まで50年代なのでいわゆる典型的な60年代スタイルともまた違う。そのバランスも絶妙なのかなと思います。

20220912

ミントとアールデコ

例のYさんとのカフェやお店巡りを楽しんできまして、以前から行ってみたかった「Last MINT」にも行ってきました。基本的には若い女性のお客さんが多めのパンケーキカフェですが、アールデコな内装×ミントというとてもツボなコンセプトで気になっていたお店なのです。
店内が全体的に楽しくて、この↑一角だけで好きなものが色々と。スクールハウスランプっぽい吊り照明、「MINT」の文字がレタリングされたボックス型の照明、ミント色の壁にミント色のタイル、深緑の椅子。細かい部分にもアールデコ的なあしらいが。
細部まですごく凝っていて、コンセプト色が強めでありつつチープ感がないのも良かったです。

見えにくいですが、テーブルに設置されているコロナ対策用の透明なアクリルの仕切り板までちゃんとレトロなカッティング&レタリングが施されているのに感心しました。これって結構お店の雰囲気に影響するもんな。

床もミント色のタイルなのがお分かりでしょうか。メニューももちろんミントを使ったものが色々。このパフェは一番下の層にミントゼリーが入っているのもときめきました。アールデコ&ミントってなんだか少年っぽい組み合わせでもあるなあ。
今回はお腹の具合的にパンケーキではなくパフェにしましたが、今度はパンケーキも食べてみたいです。

こちらは以前は「MINT」というパンケーキ店で同じビルの1階にあったお店のようです。数年前に2階に移転した際に店名を変え、内装も全体的にリニューアルしたらしい。
あと店員さんの制服までミント色のガーリーなワンピースなんですよ。アメリカのダイナーの制服を少女っぽくしたような雰囲気でかわいらしかった。凝ってるなあ。



誌を見ていておっと思ったディオールの靴下。これ以前ブログでコレクションのルックに触れたことがあります。その時はショー用のスタイリングでリボンを後ろで結んだものかと思ってたんですが、こういう風にくっついているデザインで売ってもいるらしい。ますます靴下留めっぽいなあ。ライン入りなのもボーイッシュだし。そして流石のDIORプライス。

今のデザイナーのマリア・グラツィア・キウリはイタリア人なのですが、私この人がもし日本に生まれていたらオリーブ読者だったと思うんですよね(?)。行き着く先がレディというよりどこかガールな感じといいますか。
イタリアに生まれてパリコレのハイブランドのデザイナーになってもガールっぽい志向の人というのはいるものなのだな。ああでもミウッチャ・プラダもそんな感じもあるかも。
そういえばメンズのキム・ジョーンズもポパイっぽい。つまり今のディオールはマガジンハウスなのか。違うか。

20220907

ミスター・フレグランス

ラミス。「中高年の男性が使っていそうな香水といえば?」というアンケートを採ったらあらゆる国で一位になるのではないでしょうか。中高年女性ならシャネルのNo.5とかかな。
アラミスといえばかつての百貨店の一階、香水売り場の中でも独特の雰囲気を醸し出していたあの一角。アラミスとアラミスとアラミスなどが並んでおり通りすがりに見たことはあってもお世話になったことはないあの棚。長年愛用する男性がパッと買っていたのだろうなあ。
 
私はこのアラミスという香水がとても好きです。プロダクトとして尊敬している感じかも。日常で特によく使う香水のひとつです。
No.5もそうですけど、そもそもそれだけ長年大人に愛され売れ続ける製品という時点でとてもよくできたものなのですよね。ポッと出のヒットフレグランスとは違う。
香りも名香といって差し支えないと思います。スパイシーでウッディ、メンズフレグランスの王道を行きつつも上質な爽やかさと優しさがある。でもきっちり重みがある。数十年前の調香なのに今でもモダンです。
好みは分かれるでしょうが、実は女性にも合う香りだと思います。アラミスと聞くだけで試そうという女性は少なそうですが、機会があればぜひ。

左はキャシャレルのアナイスアナイス。なんかアラミスと名前似てるな。こちらもアラミスに負けず劣らずのロングセラーにして名作です。
これも大好きです。ユリがベースのフローラルですが、甘いようでキリっとした芯がある。そこが好き。それでいて永遠に目覚めない乙女の夢のように幻想的でもある。中身が見えない独特のボトルデザイン含め、唯一無二の存在ではないかと。

そしてこの2つの重要な共通点は、値段が高くないということです。どちらも私の30mlボトルで確か2700円くらいだったはず。100mlくらいのレギュラーボトルでもネットなら4000~5000円もあれば買えるのではないかと。これ、すごいことだと思うんですよね。

私は高価な香水というものが決して嫌いではありません。自分でも呆れるような値段のものを買ったこともありますし、希少な原料から作られた製品が意味なく安価だったりしたらむしろ変ですし。ニッチフレグランスも、時に高さに驚きはしてもそれぞれに魅力を感じます。
その上で、歴史ある名品が手に取りやすい価格でごく普通に売られているという事実が好きです。アラミスもアナイスアナイスも、特別香水マニアではない人たちに長く愛されながら、香水に詳しい人たちにも高く評価されるものであることも含めて。こういうものを完成度の高いプロダクトというのだろうなあと。

たとえば40年前のアメリカの一般家庭の洗面所にも、同じようにごく普通にアラミスとアナイスアナイスが並んで置かれていたりしたはず。私はなんだかそういうことがとても好きな人間なのですね。





YouTubeで海外の人のインテリアを見るのが好きです。特にアーティストとかガチセレブの人々の。おしゃれ&豪華すぎて見てて楽しいですからね。

こちらは最近見つけたお気に入りで、Luke Edward Hall氏というイギリスの若いアーティストさんのお宅。バーバリーやリバティやディプティックともお仕事をされている方だそうな。家中にクラシカルな様々なものが所狭しと飾られながらとてもお洒落で今っぽくもある。さすがプロ。ご本人もとてもかわいいお洋服を着ている。住人込みで完成された世界という感じ。

 

こちらは『House&Garden』誌によるLukeさんのクリスマスディスプレイの動画。一緒に映っているのはパートナーさん。House&GardenってTHE老舗のアメリカンなインテリア雑誌ですけど、なんだかんだ今もYouTubeやってもわりと上手いのだな。

20220806

こどもの革靴


然YouTubeで見かけて気になったピンクフロイドのMV。映像の質感からして有名どころの映画監督が撮ったものだろうなあと思ったら、やはり1982年のカルト映画『ピンク・フロイド ザ・ウォール』が元になったMVとのこと。監督はアラン・パーカー。成程。

曲や内容云々より、画面のインテリアや制服や建物や雰囲気が楽しいです。列をなして歩く子供たちの足元がみんな小さな黒い革靴。その大量の本格的な質感や形に、(一昔前の)ヨーロッパでしか撮れない映像だろうなあと思う。これを一気に用意できるのがイギリスならではというか。
ところどころフリッツ・ラングの『メトロポリス』っぽくも見えます。「マシンのように動かされる人間たち」描写って今も昔もメトロポリスが引用先の定番なのか、映像に詳しくない私でもそれっぽい演出やセットの他作品を複数回は見た記憶があります。ラングって単純に画面の格好良さを作り上げるのがすごく得意な人だったからこそ、今もクラシックとして君臨しているんだろうなと思う。映画ってつまり画だもんな。



まにファッションの情報ってどこから得ていますか? と訊かれることがあるのですが、改めて考えると自分でもあれっどうだっけ? となると最近気づきました。多分十代の頃から目につくものを乱読する習慣がついていて、絶対的なコレという情報源は特にないはず。

ただ今も昔も雑誌は読む。あれこれなんでもパラ見します。喫茶店や(家庭画報婦人画報&premium暮しの手帖ブルータスetc.)、美容院や(お店がタブレットのdマガジンなので何でも)、本屋の立ち読み(今月のFUDGEのロンドンパリスナップ特集良かったです)、ウェブマガジン等々。つまるところ主に時間潰しなのですが。雑誌だしね。
この雑誌不況の世の中で私ほど雑誌をパラ見とはいえ読んでいる人もそういないんじゃないか。今はそれこそdマガジンとかあるし逆に色々見る人が増えてたりもしますかね。

とはいえ「情報の摂取」的な感覚はあまりないかも。大きな流れをなんとなく掴みつつ、きれいなグラビアを眺めているという感覚です。自分にとってはのんびり街を散歩しているようなものなのです。

そんな適当になんでも見る私のネット上のオススメファッション系をリストにしてみようかなと。
AH.H
元ポパイのスタイリスト長谷川昭雄さんのページ。多分世界有数のお洒落なファッション・ページということになるのでは。
嶽本野ばらちゃんの連載を読んでいます。花形文化通信ってウェブに場所を移してもう何十年も続いてるんですね。『それいぬ』の文庫は今も本棚のどこかにあるはず。
愛読者とまで行かないですが公式サイトが充実しているので。メンズ雑誌ビギンの女子版がララビギンなわけですが、最近その更にメンズ版のメンズララビギンという雑誌が出たそうで。ややこしい。「コムデギャルソン・ジュンヤワタナベ・マン・ピンク」みたい(?)
ブログで紹介したことあると思う。一番好きなインテリアのサイトはこちらです。人選がガチ。特に武末ご夫妻と青野賢一さんのお家が好き。


あとたまに買う書籍系のファッションの本たちなども。
『ファッション・クロニクル』は発売前から気になっていてすぐ買ったのですがまだ積読状態です。カラー写真がいっぱいでかなり詳しそうなのでこれで2000円はお得なのでは。
右は『井上保美さんの365日着こなし見本帖』。井上さんは45Rのデザイナー。私の世代だと45rpm studioのほうが馴染みがあります。日本で最もセンスがよくお洒落な女性の一人ではないかと。
『AMETORA』はここ数年読んだファッション系書籍の中で一番面白かった名著。詳しさも筆致もボリュームも「わかるわ~!」感も全部がレベル違いという感じ。オススメです。

20220723

色石指輪

母の古い指輪を貰いました。昭和初期~中期のものでしょうか、紫の縦長の石が付いたクラシカルなデザイン。絵に描いたような指輪っぽさが気に入っています。どういうものなのか詳しくは分からず石なのかガラスなのかも謎です。合成ルビーかな?
子供のころ持ってたおもちゃの指輪セットに入ってたやつにそっくり。というかおもちゃ側のデザインが多分がこういうものから来てるんだな。


よく見るとピンクがかった紫の中に一部青くグラデーションが入っています。宝飾品の知識が薄すぎて見当がつきませんが、こういうのもあるんですね。なんだか不思議な光り方だなあと思いつつたまに使っています。
アクセサリーって相当昔のものでもわりと普通に使えてしまうのが面白いですよね。ヴィンテージやアンティークとしては服よりハードルがだいぶ低い気がします。金属やガラスなので布や革に比べてあまり劣化せずに残ってることが多いしね。


別の日になんとなく撮っていた写真。最近多いセットはこんな感じです。ピアスと上のリングはヴィンテージ、真ん中のピンキーリングはhermanas、時計は確かオリエント製でこれも家族が買ったまま使っていなかったものを貰いました。ほぼ貰いものと古いもので構成されている。
華奢なものやかわいらしいものも好きですが、メンズの腕時計だったりかちっとした大きめのピアスだったり、硬さやゴツさがどこかにあるのがやっぱり落ち着きます。

hermanasさんはハンドメイドのアクセサリーブランド。ヴィンテージのパーツや真鍮を使ったクラシカルな雰囲気でありつつ、普段の生活にも馴染むおしゃれなデザインで使いやすくて素敵なのです。札幌だといくつか取り扱いのあるお店があって、時折ネット販売もされていると思います。

20220620

ウィングチップでアメリカン

ーヒーは1日1杯くらいは豆から入れて飲みます。すごくこだわりのある人間ではないのですが、なんとなく好きだなあという味はあるわけで、以前からよく購入しているのが「パイン館」のコーヒー豆です。

パイン館は元は名店として知られた老舗の喫茶店ですが、そちらはマスターの体調により数年前に閉店しています。で残った豆だけをとりあえず自宅の横で販売していたらば、ファンの多いお店ゆえかそれもまた人気になってしまい販売を続けることになり、今に至るのだそうな。
住宅街の片隅に小さな店舗がひっそりとあって、いつもマスターか奥様が接客してくれます。私はマンデリンが特に好きで、行くと必ず買います。素朴なパッケージもなんだか好き。100gから買えるのも嬉しいです。

関係ないのですが、マンデリンというと私は『花冠の竜の国』を思い出します。80年代から今まで続く長寿シリーズの少女漫画で、第1話の1ページ目の主人公の最初の台詞が「わっここまでにおってきた 母さまお得意のマンデリンミックスのアメリカン珈琲」というもので。私が子供の頃に初めてマンデリンという単語を知ったのが多分ここで、印象に残っているんだと思う。
この絵。「母さま」。今見ると驚くほど少女漫画でなんだか面白い。中山星香って普段はここまで夢々しい作風の人ではないと思うので、これは当時としても敢えてとかわざとという感覚で描かれた絵なのでは。


 
からいつも微妙に悩みながら買ったり使ったりしているもの。それは靴下。の特に丈。とはいえごく普通の白黒グレーにたまにカラー物を履くくらいだし、丈も普通の短めから中くらいのものがほとんどだし、ぱっと見どれも大して代り映えはしないのですが。

ならばそんなに悩む必要もなさそうですけど、その大差のない中での細かい違いがどうも気になるものでもあり。素材やリブの感じや丈で、その日の服にしっくり来る来ないというのがなにやらありまして。
これはもうほぼ自己満足の領域だと思います。が実際街で見かけるお洒落な人って靴下まで上手かったりするんですよね絶妙に。若い子でも、全体の合わせ方が上手い子は靴下もなんかちょっと気の利いたものを履いてたりする。値段の問題でもないと思う。

私は最近はなんとなくショート丈が増えてきました。暖かくなったのもあるだろうし、ボトムスとのバランスもあるかなあ。これも何を合わせるかにもよりますが。あと革靴やごつめの靴にショートソックスを合わせるバランスが元々好きなのもあります。

 
 

モリヒコ。なんとなく理化学的でヴィンテージ的で、それでいて清潔感やモダンさはあるインテリアのカフェです。「今っぽさ」の最大公約数ってこんな感じなんだろうなあ……とこのお店に行くと思っていました。また細かい部分までよくできてるんだよな。
優等生という言葉が浮かぶお店。そして優等生になるのって実際は難しいことだよね。

20220602

かわいいも好き

のところかわいいカフェをたくさん開拓してめっちゃ行く人間、ではまったくなく、十年二十年前からの馴染みのカフェというよりはチェーン系の喫茶店に入り浸っているタイプなのですが。
かわいいカフェももちろん好きです。だってかわいんだもん。というわけでこちらは最近初めてお邪魔したcheer cafe。ネットでたまたま知ったお店なのですが、お洒落だしとても人気のようなのに初めて知るお店だなあと思ったら2019年開店らしいです。なるほど。
お店の前に植えられたお花が盛りですごくきれいでした。フォトジェニック。


こなれた古民家インテリアといいますか、変に閉じた雰囲気でもなく今っぽいレトロでスイーツもおいしくて、平日でしたが若いお客さんがどんどん来ていました。なるほどな~これは人気だろうなあ。


豆腐白玉にしてみました。おいしい。多分他のメニューもおいしいと思う。今度また人を誘って行ってみよう。



 
の近くで作業することがあるのですが、室内でも日焼け止めは塗るべしという美容の教えはわかるけども家の中では塗りたくないじゃん……だって家だし……という甘えた態度を取り続けております。

結果悪あがきとして?昼間でも半分カーテンを閉めたりするわけですが、なんか暗いんですよね。当たり前だが。あとこの部屋はレースのカーテンというものがありません。
でふと古いレースのテーブルクロスを引っ張り出してきてかけてみたら、なんか乙女だなあと思って撮ったのがこの写真です。紫外線防止の効果はほぼなさそうですが。
かなり昔に家族が人から頂いたもので、おそらく昭和の日本製。細かい所まで丁寧に作られていて素朴で、古びていますが気に入ってます。
レースとかって自分だとすごく積極的には買わないからなあ。でも全然好きだし、やっぱりかわいいものだよね。

インテリアって好きですけど、私は部屋の全てを自分が選び抜いたもので統一するみたいなことは実はやらないなと最近ふと思ったりしました。
7割8割は自分が選んだものでいいけど、3割2割は人にもらった謎のお土産とか、我ながらなんでこんなもの買ったんだろ?的なものとか、それこそ100均の適当なプレートとか、そういうものを混ぜていたい気持ちがあるなあと。
わりと行き当たりばったりで考えてできた空間、みたいな感じがインテリアに関しては好きなのだと思います。リサイクルショップで家具とか見るのが好きなのもその辺に繋がるかも。
うまく言えないのですが、じゃないと逆にバランスが悪いような感じがするんですよね。う~ん、根本的には自分のセンスにそこまで信頼を置いていないってのもある気がするな。

このテーブルクロスも、よく分からない家にあるものだし自分が選んだものではないけれど、だからこそ好きというタイプのものだなと思います。

20220520

花の柄と花柄

がながーいまま生けるのをやってみたかった。庭のです。チューリップってこんなに長くて枝物でもないのに切り花にしても意外とくたっとしないんだなあ。もちろん何日も経つと曲がってはきますけど、数日間は水を替えるくらいで特になにもしなくてもまっすぐなままです。強いなー。

チューリップ、身近すぎるのとかわいいイメージからか特別好みの花とかではなかったのですが、家で飾るようになってから実は大人っぽいものやスタイリッシュなものも沢山あるのだなあと知りました。魅力も分かってきました。同じ種類でも柄の入り方で個々に全然違う。あと多分チューリップって生け方や花器で印象がすごく変わる花なのだな。

こっちは庭の中から「オシャレっぽい」をテーマに採ってきた組み合わせ(笑)。上と同じくチューリップですが結構イメージ違いますよね。


 
向きのワンピースを着ようかなと思ったもののいやまだ全然寒いよ、ということでタイツとカンフーシューズでこうなったの図。今はそこまで季節外れではないですけど、夏用のワンピースを合わせるものを工夫して真冬に着るみたいなことって結構好きです。上にセーター着たりしてね。一歩間違えるとわけ分からんことにはなりますが。

このワンピース、フランスのブランドのもので絵に描いたような「フランス女のサマードレス」って感じで気に入っています。私が一枚で着るとなんだか昭和の人感もありますが。実際昭和生まれだが。ティードレスと呼ばれる範疇のものかな。
私は身長が高い方で骨格がっしり系だからか国内ブランドの華奢なかわいらしい服が似合わないことが多いのですが、逆に海外ブランドだとフェミニンでもわりとさっくり着られるものが多い気がします。ファスト系でもH&MやGAPだとわりと合いやすいし、ラルフも昔から着やすかった気が。
海外の身長高めの大人の女性向けの「かわいい服」ってありますよね。それこそラルフのサマードレス的な。あの部類はいけるってことなんだと思う。そしてつまり欧米はやっぱり骨がしっかりした人が多いのだなあと。

20220510

紳士の花束

のスミレが満開でした。前の方は黒葉スミレで、数年前これを買って庭で育てだした直後あたりに、たまたま読んだゼーバルト『土星の環』に庭の黒葉スミレの上で死ぬ男の話が出てきてOh……となったという思い出のある株です(笑)。本当に葉や花が黒っぽく濃い色で格好良くて好きです。

これも庭の花。チューリップとスイセン。今年初めて花瓶に生けた庭の花です。今はチューリップが最盛期かな。

この下に敷いてるプレート、確か昔100円ショップで買った気がする。深く考えずになんとなく買ったんだけど、小物の整理に使ったり今は花瓶置きにしたり妙に長いこと使ってます。この素っ気ない感じが便利で。多分元は料理用のトレーだと思う。
100円ショップってたまーにしか行かないですが、行くなら今風のお店よりちょっと場末っぽいお客もまばらなようなお店が好きかも。昭和の金物店にあったような素朴なものがぽろっと売ってたりするので。これもその感じが良くて買った記憶があります。今は100均チェーンもどこも洗練されててそういうお店もあんまりないかなあ。


ミレつながりで最近の襟元など。スミレのコサージュは LAMEDALICO、丸い土星のブローチはNEW ATLANTIS、フリーメイソンみたいなコンパスのマークのバッジは昔池内ビルに入っていたヴィンテージショップで買ったもの。

コサージュは一年以上前にビビっと来て購入したお気に入りなのですが、上手い合わせ方が思いつかず保存していたもの。ふとメンズのワークジャケットに合わせたら? と思い立ちやってみました。このバランスは自分っぽくて良い気が。
コサージュ、自分で使うなら男性がジャケットの襟元にサッと着けるブートニエールのような感じがしっくり来るのかもと思いました。カジュアルでメンズライクな中にお花をポン、という感じで。
「名探偵ポワロ」で洒落者のポワロがよくラペルに小さな生花を着けているのも思い出します。あのフラワーホルダーは特別な女性からのプレゼントだよね。

この私の感覚はどうも金子功さんの影響が大きい気がするなあ。特に金子さんのメンズライン、カールヘルムとかメンズカネコイサオのほうの。
メンズのカネコの、デニムやスタジャンやツイードジャケットにポンとアトリエ染花製のコサージュを合わせるあの感じ。まさに紳士のブートニエール的な。
あと金子さんご本人の私服姿も好きでした。上質なブレザーにベースボールキャップを合わせる感じとか、今でいうシティボーイっぽいセンスでもあったかも。数十年先取り?
金子さんの作るメンズ服ってきちんと男性服の歴史に則ったものに見えます。ラブリーに見えても筋が通っているんですよね。

そういえば元SMAPの草彅くんが若い頃メンズカネコイサオの顧客だったなあ。アイドル雑誌で金子さんと対談していたのを覚えてる。
草彅くんはその後ヴィンテージデニムやアメカジのコレクターとして第一人者になっていくわけですが、カネコ→アメカジという流れは意外なようで個人的にすごく納得するものがあるかも。根底としては同じだと思う。


20220421

琥珀色したのみもの

本の指に入るくらい好きなカフェ、Cafe NOEL。もう十年以上前から定期的に通っているお店です。ふと行きたくなるんですよね。羊ヶ丘の近くで、すぐそこに広大な緑が広がる農業試験場の景色があるのも特別な雰囲気。少しトリップ気分にもなれます。

大人のお客さんの多い落ち着いた空気や珈琲や軽食ももちろん良いですし、個人的にNOELは内装やインテリアの感覚がとても好きです。上の写真は2階の一角。医療棚といえば白のイメージですが(確か内藤ルネがインテリアとして提案したのが最初なんだっけ)、私は黒の医療棚にも憧れます。この棚はまさに理想的だなあ。
何か変わったものが置いてあるとかではないですが、正統派の喫茶店的なクラシカルさでありつつも甘すぎないしつらいで、椅子やテーブルもなんとも良い具合で好きです。
 
かなり大きなスピーカー。見た目は迫力がありますが流れているのは邪魔にならない音量のジャズ。

そういえばここもカップを選んでくれるお店だ。これはデンマークのビングオーグレンダールのものようです。
クロックムッシュ。おいしそうでしょ。おいしいのだこれが。


3本の指に入るくらい、と書いてみてふと思いましたが、自分が本当に好きなお店って真剣に考えるとすごく絞られるのかもしれないなあ。カフェに限らず。そして本当に好きなお店だからこそどこか敢えてふわっとさせているというか、身近でもあるけれど近づきすぎず、こっそり憧れているようなところがあるなあと。

NOEL以外で今思い浮かぶ、特に好きだったりすごいなあと思っているお店というと
・パスキューアイランド(雑貨)
・古物 十一月(ヴィンテージ)
・Uguis Bird Cage(カフェ/小樽)
・小樽文学館(お店ではないですが)
・書肆吉成(特に池内店が好きだったけれどビルの解体で閉店してしまった)
・石田珈琲店
こういう感じでしょうか。あと閉店してしまいましたが小樽の「さかい屋」がすごく好きだった。小樽は喫茶店や商店が歴史からくる空気を纏っているという点ではちょっと特別な街なんですよね。「光」もあるし。京都や神戸にも通ずるのかも。
一番昔から通っているパスキューアイランドだと、最初に訪れたのはおそらく26年くらい前。ずーっとすごいお店という印象。他のお店もすべてブログにも書いたことがあると思いますけど、何度も書いてるというほどでもないはず。すごく好きだからこそかも。リストアップするという発想もなかった。

そして↑のお店たちのような好きでたまらない!的な感じとはまた違いますが、本当に普通に通いすぎていて身近すぎてほとんど書いていないであろう喫茶店もあります。
・宮越屋珈琲
・宮田屋珈琲
・サッポロ珈琲館
・MORIHICO
のチェーン店4つ。これらのお店は私にとっていわばスタバとかドトール的な存在なので、わざわざ書くという感覚がないんだと思う。スタバなのでどこの店が特にとかもないです。どの店舗も適当に入ります。そしてどこも好き。安定の良さです。

札幌はおそらく喫茶店文化が盛んなんですよね。昭和から数十年続くお店が沢山あるし、上記の4つのチェーンも一番新しいMORIHICOでも25年とかは経つはず。で常に競争があるので全体的にある程度クオリティが保たれている感じがします。
ちなみに札幌で喫茶店が盛んなのって、つまるところ寒いからなのでは。氷点下ならそりゃ暖房効いた店内でホットコーヒーでも飲みたくなるよねという。