これは何かといいますとナイジェル・コーツというイギリスの建築家の手により1988年に設計・建築された商業施設です。名前は「ノアの箱舟」。当初はカフェレストランだったらしいですが今は炙り居酒屋。
つまりバブル時代に日本全国で海外から有名建築家を呼んで建てられたポストモダン建築的なやつの、札幌版ですね。札幌にあるそういうものの中でも結構有名な建物かなと思います。単純に外観がすごく独特だし。
ちなみにZepp札幌の真向かいなのでライブの遠征で来た人も見覚えがあったりするかも。
個人的には外壁に並べて設置されているグリーンの照明にすごく当時っぽさを感じます。この時代のポストモダン系の建築って結構な確率でグリーンの金属の装飾がついているイメージ。レトロさの演出なのか「メンフィス」ぽさなのか?
ナイジェル・コーツのデザインは結構好きです。アールデコのようなSFのような無国籍のような独特さが。映画のセットっぽくもある。Wikipedia:Nigel Coates(英語版)
東京だと麻布にThe Wallというビルが今もあるそうです。写真で見るとクラシカルでアート的でやはりかなり不思議な雰囲気。
小樽のヴィブラントというホテルの内装もバブル期にこの人が手掛けていて好きでした。当時の名称は「小樽ホテル」。が、一度ちゃんと泊まろうと思っているうちにニトリが買い取って更にまた内装が変わってしまいまして。ちゃんと見れずじまいだったなあ。ロビーとかは何度も入ったことあるんですけどね。
↑こちらでかつてのヴィブラントの姿を見ることができます。この内装の感じ、このブログ読んでくださってる方ならお好きな方結構いらっしゃるのではと。アールデコ近未来みたいな。階段の手すりの上に青い硝子の地球儀が載ってるのも良いなあ。少年世界っぽくもあるような。小樽は硝子の街ですしね。
上の写真は公園内の豊平館。の後ろから見たところ。こう見るとなんかアメリカの片田舎の怪しい洋館みたいだ。
そういえばカフェもあるんだよな~と思ったらギリギリ時間切れでした。ザ・洋館なのでここでお茶するのはなかなか楽しそう。今度また改めて行ってみよう。
古い洋館は照明のこういう部分も流石に手が込んでます。豊平館は植物のデザインがバリエーションに富んでいて職人仕事という感じ。個人的にはこういう金属のチェーンとか滑車の機械的な部分が気になってじっくり見てしまいます。