20161023

まだ白くない


雪。の解け残り。


ラマ「ファーゴ」を見始めました。まだ途中。映画が結構好きだったのでドラマはどうかなあ面白くなかったらやだなあと二の足踏んでたんですが、いや全然面白いですねえ。ほんと今のアメリカのドラマってクオリティってすごいんだな。個人的には映画よりドラマのほうが良いかもとすら。きちんと纏まっている映画版よりいい意味で引っかかるゾワゾワを感じます。
私が良いと思う作品の条件って「見たあとに割り切れない何かが残る」かも。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」とか唯一そこが気になった。きれいで真っ当すぎて割り切れなさがなかったんですよね。それは決して作品自体の欠点ではないのですが。


映画版ファーゴの雪国のぽっかりと空虚な風景も受け継がれていて満足。半分くらいはこれが見たくて見る感じ。美しいのかもしれないけど生々しくありがたくない北国の描写が身につまされる(笑)。そもそもブラックコメディだし「絵に描いたような美しい雪景色」を俯瞰する感覚があるんですよね。そこが良い。
シャーロック君の相方ことマーティン・フリーマン、知る中ではこのドラマがベストアクトかも。そこまでバカそうでもないのに迂闊な小物、というキャラの表現がお見事。特別ファンではないですが「銀河ヒッチハイクガイド」は人生でかなり上位の映画なのでなんとなく意識はする俳優さんです。
モリー役の女優さんも映画のフランシス・マクドーマンドを彷彿とさせる上手さで魅力的。あとビリー・ボブ・ソーントンが。やっぱこういう役をやるとハマるんだなあ。ぼんやり「ノーカントリー」のハビエル・バルデムを連想しましたが、なるほどどっちもコーエン兄弟か。



谷実由さんの生活に常についてくる青5色
初めて知った方でモデルさんなのですが、青いものがお好きで「流氷飴」とかノヴァーリスの「青い花」とか、素敵な趣味だなあと。黒とチェリーレッド以外のマーチンってあまり存在を考えたことがなかったんだけど、青いマーチンというのもかわいいなあ。
あとこのサイトの小島聖さんのトートバッグコレクションのページも好き。小島さんって雑誌で私物やお部屋を見かけるたびにセンスの良い方だなあと思います。スタイリストの金子夏子さんという方が好きなのですが、小島さんと登山仲間と知りなんだかとても納得しました。





BEAMSプレゼンツの40年間の東京のファッションと今夜はブギー・バック。だそうで。これはなんか私は貼らなきゃいけない人なのかなと思い(笑)。グランジの人が壁にもたれて座り込んでボーッとしているのはキマってらっしゃる状態の表現という解釈でいいのだろうか。

20161011

水平感覚


っかり秋の空気で。これその辺を適当にパシャリと撮っただけなんですが、線路の風景みたいに撮れたような。空の色も違う季節なのだなあと思います。


水準器がついていないカメラだとどうもさくっと水平が取れず、この写真もPCに取り込んでからあれ曲がってるなあ?と直しました。大きな画面で確認するとよく分かる。撮るときにも一応気を付けてるのですがそれでも曲がってしまいます。プロや上手い人は水準器なしでも水平を取れるらしいんですが、どうしたらできるのか全然わからぬ。もう枚数撮って練習するしかないんだろうなあ。あとはまあ水準器付きのカメラにする。でも機械なしでできるようになれたらいいだろうなあ。





年以上前に買った確かアッシュペーフランスのリング。最近また気分に感じてよく使ってます。これモチーフ的には薔薇だったと思うんですが、薔薇……に見えるかなあ(笑)。単にグルグルだよね。でもこのカリカチュアというかミニマム化されたクールなシルバーの薔薇モチーフという発想が当時から気に入っていたり。多分ロマンティックなモチーフ(花とか宝石とか)を図形的にアレンジした結果ロマンティック感があんまりないぞ、みたいなデザインが好きなのです。



AbemaTV ドキュメンタリーチャンネル

ドキュメンタリー映画が好きなので無料ですごくいい映画がたくさん見られて、これはよいチャンネル。特にファッション関係の作品が多いのもうれしいです。が好きなだけに既に見たことがある作品が多くて、そんなに見たっけ?と自分でちょっと驚いた。見たんだろうな。
今やっているのだと「ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ」「ディオールと私」「ホドロフスキーのDUNE」とかおすすめです。ピナ・バウシュのも綺麗。ちょっと前までビル・カニンガムもやってましたが、またやるかな?


あとピクニックatハンギングロックがGYAOで10月末まで見られます。少女の麦わら帽+白ドレス+黒タイツ+ブーツといえばこれ!


20161001

電気の線









「壁から出てる古い何か」みたいなものが好きでつい撮ってしまいます。電線とか計器とか。
昔、船のコンテナや建物の壁のシミとか錆ばかりを撮るという写真家さんがテレビで紹介されていて(誰だったんだろう)、写真といえば人とか風景を撮るものだと思っていた当時の自分にはそういうものを撮る人がいるのか!と印象的で、影響された気がする。





田一穂詩集。好きでたまに読み返すんですが、以前気に入って書き抜いていた部分が手持ちのこの本のどこを探しても見つからなくて!?となった。別の吉田一穂の本の一節だったのだろうか。「白鳥古丹」買わなきゃダメかな。
若いころ喧嘩で北海中学を退学になったとかならないとかいう人ですが、なんだかそれも納得の気の強さを文章から感じます。北国の詩人というようなイメージからすると豪気というか。でも繊細でもあるという。
ちなみにこの岩波文庫のは買おうと思ったときに絶版だったのでちょっとプレミアがついた状態でまあいいかと買ったら直後に再版されました。ありがち。なので今買いやすいのでよろしければぜひ。


 『不眠症の人口都市は心臓のディナモと肺の触つた泡沫喘音の騒音をたてる狂噪世紀病者である。綜合に於ける二律相反を虚構する騒擾の渦それ自体として無目的に無軌道に振動し躍動する零の回転・地下鉄の上にある形而上学の街が終末の拍子を急ぐ。』



「ヘイトフル・エイト」

面白かった。セットが種田陽平さん。昔時間潰しに映画館でなんとなく見た「不夜城」の新宿の街のセットに引き込まれたのを思い出します。
タランティーノは画面は過激に見えても芯というか善悪のラインみたいなところがやたら真っ当なのが独特だなあと思います。才能ある映画監督って大抵あえて微妙に外したラインを提示する印象なので、ちょっと変わってると思う。
ヘイトフル・エイトも悪人しか出てこない血だらけの話なのに妙に清潔。過激だからこそ作品の骨格の清潔さが強調されるともいえるのか。思えば20歳の頃「パルプ・フィクション」に驚いたのも、画面は新奇なのに主張がえらくまとも……!?っていう衝撃だったような。
なのでタランティーノ作品を見るとフムフムと納得し、同時に頭のどこかでこんなに納得できる映画ってどうなんだろう……?と考えてしまう自分がいます。好きといえば好きだけど、と。まあそういう監督って他にいないしやっぱり好きなのかもね。


ちなみに一番好みの作品は、うーん「ジャンゴ」かな。主人公がイケメンだし(そこか)。クリストフ・ヴァルツが乗ってる馬車の歯の形の飾りがかわいいし。アカデミー脚本賞受賞作ですが、個人的にはヘイトフル・エイトのほうがまとまってる気もする。




三池崇史のほうのジャンゴ。は見たことないんですが。サブちゃん歌うますぎ。タランティーノも出てます。