20201023

花の布

KENZOといえばやはり柄のイメージがあります。華やかな花柄、民族調の刺繍、布の上に重ねられた布。つまりは全体が柄そして布というものに集約されるデザイナー、それが高田賢三さんなのかなと。 
世の中には布という物体に極端に惹かれるタイプの人がいると思っていて。私は多分ちょっと違うし(好きですが)、たとえばKENZOやドリス・ヴァン・ノッテンやミナ・ペルホネンに非常に惹かれる人はそうなのではないかと思う。タイシルクとかヴィンテージのレース生地をすごい量コレクションする方とか。

布や柄へのそこまでの情熱はなかったとしても、そんな自分でもああこれ好きだなあとしみじみ感じる布をやはりKENZOさんは作り出せる方で。柄に本当に惹かれて数年前に購入したのがこちらのワンピース。
形からしておそらく70年代から80年代初頭あたりのKENZO Paris。なのでフランス製です。KENZOさんがパリコレで華々しく活躍されていた頃のものですね。作りがやはり良くて古いものですが着るとすっと体になじみます。
釣鐘型の花の柄が本当にかわいい。私が持っている服の中で一番好きな柄かもしれません。ベースが落ち着いた青色で麻素材なのもとても好みです。

女性のクローゼットの中にあって、毎日着るわけではないけれども大切にしまっておいて何かふとした時に着たくなる、そういう一着を作り出せるデザイナーがKENZOさんだったのかなと感じます。



2011年、アントニオ・マラス時代のKENZOコレクションの映像。1:36あたりからがKENZOさん時代のヴィンテージを使ったオマージュとしてのコーディネートで、民族調でめちゃかわいいです。これ大好き。音楽や演出も良い。アントニオ・マラスってやたらショーの演出が上手い人だったなあ。
KENZOさんの服はベースに伝統衣装の感覚があるからか、本当に時代を超越したものが多いと思います。数年前にあったKENZO×H&Mコラボもこの時のコレクションが下地のひとつになっていた気がする。

20201010

ちいさくて、厳格

っすら不便と気づきつつもすごく不便ではないので買わないまま何年も経っていたもの、それは自室に置く時計。スマホやパソコンがあるので時刻が分からないわけではないのがネックで。
つまり腕時計をつけ忘れたときと同じジレンマなんですよね。あれば一瞬で時刻が分かるけど、なくても二瞬くらいで分かる。一瞬差(?)くらいの不便さであるために、購入を先送りにし続けてしまうという。腕時計もなくて超困りはしないけど、腕で見たほうが速いは速い。

でまあ何がきっかけだったのか、なんとなくもう買おうという気持ちになり、初めてBRAUNの時計を購入しました。手のひらサイズ。一番シンプルで簡素なモデルなのかな。
まあ一度は使ってみたいしくらいの感覚で選んだのですが、実際に手に取り使っていくうちに段々しみじみとコレ良いなあ、不思議な時計だなあと感心するようになりまして。

素材はぱっと見まあまあチープです。というか安いので。無印より安いかも。でも佇まいが妙に「高い」のです。プラスチッキーな黒い小さな箱なのに。謎の気高さみたいな雰囲気すら漂っている。
つまり字体や素材感や、その他いろいろな面を含めた全体のバランスがすごく考えられているということなのだろうなと。完成度の高い普及品のプロダクトデザインとはこういうものなのかと改めて知ったような。ブラウンってすごいなあ。熱狂的なファンが多い理由が少し分かった気がしました。さすがAppleの元ネタ。
私はアナログにしましたがデジタルのと迷いました。これもすごくかわいい。


 
イルカラーあまり塗らないのですが、たまにふと色を置きたくなります。指の先に色がついてるのってよく考えるとなんか面白いよね。 短い爪に季節に応じた良いなあと思える色をしゃっと塗っただけ、みたいな感じが基本的には好きです。肌が弱くて爪で掻くとダメージになるのであまり伸ばせないというのがそもそもの理由ですが。

Ducatoのネイルは色出しがかわいいななんだかセンスがいいなと以前から思っていて、店頭で見かけたブラックベリーという色が秋らしくて気に入ったので買ってみました。そういう名前の携帯があったな。
シャンティって井田コーポレーションなんだなあ。化粧品会社って百年企業が普通にたくさんあるのが面白いですよね。近江兄弟社とか、子供の頃リップクリームの裏側の社名を見てオジサンの兄弟の姿を想像したりしていた。新しい感覚も必要だけど、変わらない安心感も必要なものだからなのかな。十年二十年単位で同じ化粧水を使い続ける人とか、全然いるでしょうしね。