カフェや喫茶店って結局雰囲気とか建築自体が好きなお店によく行くことになるなあ。インテリアとか。味も大事ですけど、今時そんなおかしな味のもの出すカフェもそうそうないしね。空気を吸いに行ってるんでしょうね。
上はサッポロ珈琲館月寒店、下は続けてハシゴしたカフェ・ノエル。サッポロ珈琲館は倉本龍彦さんという建築家さんの建物を改装したお店で、外観も中のこういう階段とかも好きです。倉本さんの設計した一般住宅をたまに市内で見かけますが、北海道らしい素朴さと適度なモダンさとがあっていいなあと思います。
カフェ・ノエルは札幌でとても有名な宮越珈琲の兄弟のおひとりのお店。落ち着けます。
カール・ラガーフェルドが亡くなりましたね。85歳、あらゆることをやり切って天寿を全うしたという感じがします。皇帝らしい幕引きだったのではないかな。
10年ほど前からこのブログにも何度か書いたように思いますが、私は好きなデザイナーは誰かと聞かれたらウーンンンと悩んだ末に結局カール・ラガーフェルドです、と答える人間だと思います。二番目がマックィーンかジル・サンダーかなあ。多分20年近く変わってないと思う。カールもマックィーンももういないのだなあ。
私が中学生だった90年代半ば、パリコレのショーを見る手段は事実上ふたつしかありませんでした。すなわちテレ東の「ファッション通信」を見るか、「ハイファッション」「SPUR」等のモード雑誌を見るかです。地球の裏側で行われるショーの真っ最中にリアルタイムでスマホでコレクション動画が見られる現代からすると、隔世の感が凄まじいですが。
そんな片田舎の中学生が雑誌のコレクション特集をパラリと開いたとき、いつも必ず目に付くブランドがふたつありました。シャネルとコムデギャルソンです。この2ブランドの服は他と何かが違っているように思えました。テイストも全く違うこれらに何を感じたのか今となっては自分でもわかりませんが。全体のバランスにピンとくるものを感じていたのは覚えてる。
そのうちカール・ラガーフェルドという人と川久保玲という人を知り、彼らは自分の中で特別な、ある種「別枠」の存在になりました。手放しで好きかといわれるといまいちわからないんだけど。これは今でもだな。
当時から今に至るまでそれらとはまるで違う種類の服を着て生活している私ですが、たとえば70歳くらいになった時にどのデザイナーが一番好きだったかなと思い返すと、ちょっと眉根を寄せてから……カールかな。と思う気がします。
私にとってファッションとはきっとカール・ラガーフェルドのことです。サンキューカール。
シャネルもカールも歴史が長いのでどこかだけ選ぶというのも何やら難儀ですが、2004年あたりのコレクションが結構印象に残っています。ちょっとロリータ的というか、少女っぽいルックがわりと出ていた記憶。
モデルは当時のカールの推しモデル、キアラ・ニュージェント。ザ・ドーリー。
これもすごいよね、2012年の巨大水晶セット。グラン・パレに常にこういう規模。予算が潤沢ってすばらしい(そこ?)(いやでも結構そこだよね・笑)。ぐうの音も出ないスペクタクルがカールのシャネルにはあったのだなあ。
このときの、水晶のクラスタがヒールの根元やバッグの留め金から生えたようなデザインの小物類も大好きでした。鉱物幻想……そういえばカールはドイツ人ですね。あ、なんか今自分の趣味に納得したぞ。