20181116

自我系の暗礁めぐる銀河の魚


立文学館の吉田一穂展を見てきました。もっと早く行きたかったのですがちょっとこまごまと忙しくて最終週に滑り込み。間に合ってよかった。
一穂の作品の中でも自分が好きで書き抜いたりしていた部分と展示されていた文章がかなり重なっていた印象。一穂を好きな人が評価する部分というのがある程度決まっているということかなあ。もしくは文学館と趣味が合う?
あと一穂が宮沢賢治について天才と絶賛し、賢治と比べて自分たち凡人は~みたいなことを飄々と書いていたのが印象的。そういうところが好きかもしれない。

図録も出ていたのですが売り切れだそうで。結構早いうちに無くなったそうです。一穂、人気なんだなあ。職員さんのはからいで中身を少し見せていただけてありがたかった。池澤夏樹もテキストを寄せていましたよ。


極北の精神を綴った吉田一穂の詩魂 北海道でなきゃ、こんな詩人は生まれない 松岡正剛 (1/5ページ)
松岡正剛の一穂に関する記事。
私も一穂の「ブラキストン線の向こう側の詩人」ぽさが好きなんだろうなあと思います。正確に言うと私は北海道の人間なので「ブラキストン線のこちら側の詩人」ぽさ。別に北海道出身だからってみんなが同じ感覚でもないでしょうが、それでも北海道って本州以南とはどこか別の国のような感じがあるとは思います。単純に寒すぎるし(笑)。むしろドイツやイギリスのほうが気候やそこから来る小説の描写に親近感があったり。


薔薇篇



海郷
古いオルゴールの歌
少年


晩課書
トラピスト修道院

後園


千一夜
酒神
五月
六月
都市素描

海市
(吉田一穂詩集/岩波書店 目次より)





近お気に入りのリング。小さな柘榴石がついています。
地元のチャンディムーンというお店で買いました。オリジナルのハンドメイドの天然石ジュエリーがお手頃な値段のお店です。札幌駅近くのビル地下に本店があって、アクセサリーが所狭しと並んでいて隠れ家みたいで面白いですよ。ファクトリー店は明るくて入りやすい感じ。サイズ直しも無料です。



右手は最近はこんな感じ。 シルバーですねなんか。ゴールドも好きですが。中指のは幅広のシンプルなものを付けたい気分になってネットで探して買ったもの。これも作家さんのハンドメイドです。

20181105

寒露のにおい


APOGEE「Higher Deeper」

 すこし活動期間が開いたりするバンドがそれでもぽこりぽこりと新譜を出しているのを見ると、なんともいえず嬉しい感じがするなあと。というわけでAPOGEEの2018年リリースのアルバムを聞いています。ブレない彼ららしさがありつつ、今の空気もあってやっぱり独特だなあ。静謐デジタルノスタルジー?みたいな。


APOGEEは2006年のデビュー直後に音楽系のブログの記事で読んで知った記憶があります。その文章で直感的にあっこれ私たぶん好きだなあと思ってCDを買いに行って。まだ配信メインの時代じゃなかったんだねえ。
ライブ行ってジャケットにサインもらったりもした。なんか思い出してきたぞ。大城さんのキーボードに光る地球儀が置いてあるんだよね。対バン相手がSleepy.ab。姉がSleepyファンだった。Sleepyも今も活動しているのだなあ。狸小路のFABカフェ周辺を歩いてるMVがあったな。



こに書くべきかすこし迷ったのですが。やはりお知らせしておくべきかなと思い、書きます。
先月、父が亡くなりました。通夜、告別式、初七日その他無事終わりましたのでご報告を。 このブログはあくまで私個人の場で、亡くなったこともある意味父のプライベートだとは思うので書く権利があるのか多少迷いはありまして。何しろもう許可の確認もできませんしね。
 しかし十年以上ぽつぽつと書いてきた場でもあり、長いこと私の日々のこまごまやポンコツっぷり等々を見てくださってる方もいらっしゃるかと思います。そういう皆さんにはやはりお知らせはしたいと思い。


父は十数年前から難しい持病がありまして、自宅でマイペースに闘病生活を送っていました。 数年前から病状が重くなり、昨年から更に、と徐々に進行していました。 なので家族はある程度の覚悟はしていましたし、最後の方は余命の宣告もされていまして。
だからすごく驚いたというのとは違うんですけども。寂しい……のかな。うん、やっぱ寂しいんだろうな。じんわりと、ああいないんだなあと思います。


本人は体は大変だったと思うんです。が意地っ張りで格好つけなところもある父は(このへん明らかに私に遺伝している)なにかずっと変わらぬままでした。
定年前に勤めていた職種上、自分の病気の進行度合いや投与されている薬についてほとんど完全に理解してもいました。なので余命もある程度本人も分かっていて。 怖かったろうに最後の最後まで頑張って耐えてた。すごいなと思います。


 私と父は性格が似ていると思います。若い頃はそれになんとなく気づいているからこそ否定したかったものですが、この歳になるとしみじみとああ似てるなあと。 音楽や映画が好きなのも父の影響が大きいと思うし、喧嘩だってしたし、たくさん心配かけたし、愛してくれたと思うし。
かつ不肖の娘で、さぞかし呆れ心配してもいるだろうなと思うのですが。少しでも安心させられるような自分になれたら良いなと思うこの頃です。 能天気さもまた、私が父から受け継いだものです。元気にやっていきます。