20210616

老舗とコットン・レース

ろそろこちらも暑くなってきました。まだ涼しい日も全然ありますが。ということで今年初めて作ったアイスコーヒー。アイスコーヒーやアイスティーって見た目の存在感がキレイだなあと思います。カップをガラスに変えて氷入れただけですけどね。
ガラスのカップは数年前に大好きな雑貨店のパスキューアイランドで購入したボデガ。美しい・使いやすい・耐熱・安価・スペイン製という強すぎるブランド。

私はわりとコーヒーは飲む方です。こだわりとか特にないですけど、適当にカフェとかで目についた豆を買ってきて家で20年物の電動ミル(フィリップス社は今もうミル自体を作っていない。骨董品)で挽いて紙フィルターで普通に淹れています。
札幌で買える豆でおすすめは「パイン館」かな。味がすごく美味しい。元は老舗の喫茶店だったのが数年前に閉店し、今はマスターが小さな販売専門のお店として再開されています。ずっと熱心なファンがいるイメージ。私はマンデリンが好きです。
あとスーパーとかで買える豆もここ数年で一気に美味しくなった印象があるなあ。鮮度は別としても味自体はもう十分美味しい気が。モノグサにはありがたい。



温が上がると涼しいワンピースなどで過ごしたくなってくるわけですが、そうなると気になるのが中に着るペチコート類。色々なメーカーで色々な種類のものがなんでも売っていますが、探すと意外とないのが綿100%のパンツ型のもの。ペチパンツというのかな。一般的に化繊が主流で綿はなかなかない。私はアトピー持ちなので、基本的には天然繊維がありがたいのです。

で数年前にネットを検索して発見したのが「マルフク」のもの。マルフクって知ってますか?私は知らなかったです。徳島県の創業60余年の老舗アパレルメーカーなんだそうな。たぶんネットがなければ全く知らないままの会社だったと思う。
公式サイトを見ていただくと分かるのですが、とっても素朴な作業着や下着類を作っている会社です。もんぺとか割烹着とか。なんか楽しくてつい色々見てしまう。
こちらのペチコート類がとっても良くてですね。綿100のものが中心で縫製もしっかりしていて着やすいのです。数年前に試しに買って以来すっかり気に入って愛用しています。
 
で今年新しく購入したのがこちら。ひざ丈で便利そうです。レースが昭和のコットンレースという感じでかわいい。シールも昭和で味があります。商店街の洋品店的な雰囲気。機能性もちゃんとしていまして、クレープ生地が使われていて肌にまとわりつかず快適です。着物のしじら織りとかと同じですね。
この形だとスカート型よりは履いていて安心できつつ、外からうっすらフォルムが透けたときのシルエットはスカート型と同じで便利なんですよね。いい意味ですごく普通に使えるすごく普通のインナー。そしてそういうものって意外なほど得難い。
インターネットって本当に色々なものに出会えるなあと、マルフクさんの商品を見ると改めて感じます。


 
「I Told Sunset About You」  OFFICIAL TRAILER 

タイの、BLドラマという区分でいいのかな? 若い男子二人のロマンスものなのですが。これ、異常に出来が良い。なんかすごいらしいという噂は目にしていたのですが、実際に見てあまりに全部がちゃんと良いので驚きました。 
4Kで撮影されたという、90年代のアジア映画のウォン・カーウァイやエドワード・ヤンを彷彿とさせる美しい画面で、脚本もめちゃくちゃよくできていると思います。役者もみんな上手い。

内容はいい意味で王道の青春&恋愛もの。筋自体はシンプルですが、映像や演出や芝居できっちり描きこまれているので、台詞の少ないシーンでもとても見ごたえがあります。タイのプーケットの景色をたくさん見られるのも観光映画っぽくて楽しい。
タイのドラマは結構ブームが来ているようで作品数も多そうですが、クオリティだとこの作品が今の決定打なんじゃないかなあ。おそらくこれから世界中に広まって、玄人筋でも評判を(ついでに賞も)取っていく作品だと思います。

20210604

アジアの花

の牡丹が盛りなので一輪拝借。大きさも香りもすごいです。生花って天然のルームフレグランスなのだな。芳香というよりは生きているものの拡散という感じの生々しさですが。

 
おおきい。子どもの頭くらいあります。
思い立って久しぶりにオールドレンズで撮ったのですが、やっぱり出てくる画の質感が好きだなあ。自分にしかわからないくらいの差ですが。ちなみに古いのはレンズだけでボディはデジカメなので慣れればとても手軽です。本当にデジタルとアナログの中間のような雰囲気になるのが面白い。
こういう遊びをするとレンズというものの持続性に感心します。適当なアダプターさえあれば数十年前のものがさくさくとデジタルに使えてしまう。その製品としての強さがレンズならではというか。カメラはレンズが財産だと言われるだけあるのだな。



年前に、WOWOWで「ワガノワ 名門バレエ学校から世界へ ~二人の少女の物語~」という番組がありまして。ロシアの超名門バレエ学校であるワガノワのトップの少女2人が競い合い進路を決めていく、王道の青春ドキュメンタリーでした。面白かったと思う。
2人のうちの1人がエレオノーラ・セヴェナルドという生徒。表現力と主役の華のある美少女で、のちにボリショイバレエ団へ入団することになる本物のエリートです。将来は世界的なスターにもなりうる人だと思う。
番組のハイライトのひとつ(の予定であったろう)が彼女のワガノワ国際バレエコンクールへの参加。普通に考えてエレオノーラが優勝するはずで、本人も周囲も番組もそのつもりだったはず。国際コンクールとはいえワガノワ主催で、そこのトップの生徒なので。

私もてっきり彼女が優勝するのだろうと見ていたら、そこからの展開にえっ?となりました。誰だか分からぬワガノワの生徒でもないアジア系の少女が出てきてジゼルを踊り、その子が優勝したから。エレオノーラは2位。番組の予定と違ったからかコンクールのパートはさらっと触れられて終わり。
しかし優勝した子の踊りを見てああ……と納得しました。つまり衝撃的に上手かったから。短い映像でしたが幽玄や憑依というような印象の演技で、舞台上に別世界が出現しているような迫力でした。あっけにとられつつ、そりゃこんな子に出てこられたら審査員たちもどこの誰だろうと優勝させるよりないよなあと。



そんな少女漫画のような本当にあった展開で優勝をさらった、2016年ワガノワ国際バレエコンクールでの韓国のSoo Bin Leeによるジゼルがこちら。全編見られます。6:00~のあたりとか観客も演技に圧倒されて思わず手拍子しちゃっている。コンクールなのに。私がたまに定期的に見てしまうバレエの映像の一つです。
ちなみにSoo Bin Leeはその後アメリカのボストン・バレエに入団し、今はセカンドソリストとして活躍しているそうです。