2020年のコロナ禍真っ只中にポルトガルからネット通販で購入したカゴ。なぜそんなときに。癒しが欲しかったのか。ちなみに各国の郵送制限が解除されるのを待って注文しました。当時ってそうだったよねえ。
カゴバッグとして使っているのですが、バッグというにはすごく単にカゴです。ポルトガルのアルガルヴェという地方で昔から作られているもので、採ったキノコとかを入れていたらしい。蓋つきなのがなんか好き。
素材はケーンという葦の仲間らしいですが、つるつるとしていて近くで見るとめちゃくちゃ竹っぽいです。日本人には竹にしか見えないレベルで竹。素材って面白いなあ。
これ、ファッションに詳しい方は見覚えがあるかもしれません。何故ならば。
ジェーン・バーキンが愛用したカゴと完全に同じものだからです。本当にポルトガルのこれだそうで。エルメス社にバーキンバッグを贈られる前の愛用品ですね。
当時のバーキンはドレスや毛皮にもこのカゴを合わせたことで有名。
おそらく「あらゆる季節のあらゆる服にファッショナブルにカゴを合わせる」という今に続くスタイルを確立したのがバーキンなのだと思います。永遠のファッション・アイコンのひとり。しかし上の写真、50年とか前なのに時代を超越しすぎ。今の人じゃん。お洒落すぎる人ってそうだよね。
バーキンと同じものが欲しかった……わけでは特になく、新しくカゴバッグが欲しいなーと色々見ていくうちに行きつきました。わりと安かったし実際結構合わせやすいので良かったかなと。めちゃめちゃ素朴にカゴですが。
カゴバッグ自体は昔から好きで、左のものも10年くらい愛用しています。これは地元の雑貨店で購入したアフリカ製。多分ブルキナバスケットと呼ばれているもの。ネイビーのストライプが入っているのが自分っぽいし、形も使いやすいです。
もちろん夏に合いますが、個人的には冬にあえてカゴを持つのがすごく好きです。ウールのコートにカゴって不思議に合うなあと。
NIGO氏のKENZOコレクションで一番好きだったルック。色合わせが好み。
私は90年代育ちですがNIGO氏に特別な思い入れはなく。がKENZOのデザイナーに就任という記事を目にしたとき、それは良さそうと思いました。好き嫌いは別れそうですがセンスと知識がある人なことは確かだもんなあ。
昔セーラートップスを探してた時とか、細部がヴィンテージ的でおしゃれなものを探すと結果的にAPEにたどり着いたりしてました。それってNIGO氏が服マニアだからでしょうし。買ったことないですが。
で今回も結構楽しみにしていて、予想通りちゃんと上手いなと。
KENZOに関しては超ファンとかでもないにしても、
賢三さん時代のフランス製のヴィンテージワンピを購入する程度には好きです。その自分から見てもちゃんと満足でした。またアーカイブから何か面白い柄とかを掘り出してくるのを楽しみにしてます。
そういえば、最近見かけた2004年のトーク番組の動画(URL見失った)で、ゲストのNIGO氏がちょっと意外なことを話していたのが印象に残りまして。
曰く「子供の頃チェッカーズのファンで、フミヤくんがオリーブという雑誌の表紙に載っていたので読んだ。それがファッションに目覚めたきっかけ」と。大意ですが。
NIGOの洋服への目覚めがオリーブ……!? いやこれだけがきっかけでもないでしょうけど、はっきりと言っていたし事実ではあるのでは。
つまり「1986年に淀川美代子が編集長のオリーブを読んでファッションに目覚めたNIGOが2022年にKENZOのデザイナーに就任」ということに。まとめすぎだけど(笑)。
この一文って半世紀の日本のファッション史がわりと網羅されている気も。キーワードは「編集」「原宿」「パリ」とかかな。「LVMH」「カニエ」とかまで入る。そしてKENZOは日本のガーリーファッションの先祖のひとつでもありますね。