20201224

モダン・ヴィンテージ・パフューム

MAISON VIOLET "CYCLE001"  公式サイト:★maisonviolet.com 

いま愛用している香水。メゾン・ヴィオレというおそらくはマイナーで小さな、フランスのブランドのものです。  
メゾン・ヴィオレはかつて19世紀から20世紀半ばまで存在した高級香水会社で、その存在を知った調香師学校の同級生3人が2017年に復活させたブランドだそうな。昔の香水の現物はeBay等で探したとか。現代だ。つまりとても古く同時にとても新しいメゾンといえるでしょうか。過去をベースに新しいものを作るのはファッションでも定石ですね。
Violet (maison de parfum) 歴史がWikiに詳しくまとめられています。 

なのでやはりHeritage(復刻)ラインが目玉のブランドではと思いますが、今回は復刻ではない完全新作ラインのCYCLE001に惹かれ購入をば。  
CYCLE001は言い表すなら“爽やか渋い”。イリス、アンジェリカ、ムスク、ウッディ等。透き通った水の気配も。ウッディ系って水の香りがしますよね?不思議だ。どこか鉱物の無機質さも感じる。植物の温かさも。人や日によって甘くも辛くもなりそう。 
あくまでモダンな日常向きでありつつ、根底に香水の重厚な歴史を感じるところが好みです。「重いけど軽い」みたいなもの好きなんですよね。普段使いしやすい上質な香水が欲しかったのもあり。

 
サンプルは公式サイトから取り寄せられます。フランスからさくさく郵送される。

 
こちらは昔のメゾン・ヴィオレの香水を復刻(&アレンジ)したHeritageラインのサンプル。10ユーロ+送料で5本セットって良心的だ。Heritageもどれも芸術的で素晴らしいです。フレグランス通の方にはこちらがおすすめかも。 
私はSketchがかなり好き。最初は病院の……消毒液……!?みたいな印象だったのが、肌に着けると一番しっくりきました。オリエンタルかつクール。スミレ党の方はぜひPourpre D'Automneを試してほしい。複雑で素敵なスミレです。なんたって「メゾン・ヴィオレ(名字だそうですが)」ですしね。

 
少し濃厚さが欲しいときには最近はこれかなあ。アニック・グタールのグランダムール。その昔買ったもの。本格的なEDPで当時は手に余り、最近ようやく気負わずに使えるようになりました。アニック本人が調香した中では最後期の香りかな。
CYCLE001が普段使いできるクラシカルならば、グランダムールはクラシカルで華麗だけど意外に繊細、みたいな感じ。案外かわいらしい香りであることに、今の歳になって気付いた気がします。


いま気になる香水はA Blvd. Called Sunset。調香師では私は昔からモーリス・ルーセルと妙に縁がありまして、そのルーセルの男性向けスミレ(!)だそうで興味が。もともとスミレとかイリス系の香りで有名になった人でもあります。
あとゲランのアプレロンデがやはり復活するようなのでいつか買えればなと。これもスミレだ。私はなんとなく、アプレロンデとシャネルのクリスタルあたりが人生で長く付き合う香りになる気がしています。クリスタルは確かエドモン・ルドニツカが関わっていて、知ったとき納得したなあ。爽やかなトワレなのに難解!という感じが。

20201206

極寒対策個人愛用機能製品

 多勝一の昭和30年代のルポルタージュ『北海道探検記』を読んだとき印象に残ったのが、「北海道民は寒さに弱い」と既に書かれていたこと。そう、道民は寒さに弱い。なぜなら暖房設備が整っているから。地元の人間にはわりとおなじみの認識だったりもするのですが、その認識が半世紀前には既にあったのだなとちょっと驚きました。ちなみに私は今石油ストーブのある部屋でこれを書いていて、薄手のセーターを着ていますがやろうと思えばTシャツ一枚でも過ごせなくはないです。

寒さに弱い身体で氷点下の中へ外出しなければならないわけですから、特に寒がりの私などはうまく防寒できるかどうかが人生の楽しさにも直結してきます。いやほんとにね。で愛用している防寒グッズなど羅列してみます。一応氷点下対応となっております。


チュチュアンナ ウール混リブソックス

別にチュチュアンナのじゃなくてもいいはず。ポイントはウール混。ウールが入ると暖かさが違うので。私は普通のリブのデザインが好きなので冬の普段用は大抵こういうのを買ってます。あとプチプラ靴下のウール×化繊は紺や黒の濃い色のものをおすすめ。白は毛玉が目立つので。逆に一足3000円とかのウール率が高いものは毛玉ができにくかったりするので、用途に応じて買い分けるとよいのかも。


グンゼ  シーファー 8分袖インナー

私のは去年買ったので若干違いますが、このシリーズが大好きで。これもウールが15%含まれていて残り85%は綿。綿ウールってやつです。ウール入りなのに肌が弱い私でもかゆくなく(これは本当に珍しいです。どんな技術力なのだ)暖かくて丈夫で天然素材100%というすごいやつ。下着メーカーはグンゼが一番好きだなあ。なんだかんだ素材や縫製のレベルが違う。普通の紺とかグレーもあるとなお嬉しいのだけども。同じシリーズのレギンスもおすすめ。


無印良品 足なり直角 リブ編みタイツ

これはすごく防寒のためというより冬に履くタイツならこれが好きだな、という感じかな。綿73%で履き心地がよく色も良い感じでおしゃれ。で厚めでなかなかの暖かさです。無印の靴下類は多分FALKEとかそのあたりをパ、じゃない参考にしてるんでしょうね。


コロンブス ウインターインソール

靴に冬用の中敷きを入れるとマジで暖かさが違います。ほんとに違う。のでおすすめですが余裕のある靴でないとキツキツになってしまうのが難点かな。冬は靴下ももこもこしているので靴の中のスペースの闘い。コロンブスのこれは靴用品専門メーカーだからか作りがしっかりしていて、暖かさのわりに極端に分厚くもなくて好きです。サイズ展開も豊富。


★何かしらのマフラー

そのまま。いやそりゃみんな使うよって感じですが、首回りに風が当たるか当たらないかで寒さって全然違いますよね。個人的に好きなのはカシミヤのもの。暖かいし肌触りがやっぱり良い。といっても古着屋で安く買ったものとか親のおさがりとか。巻物系ってお土産でもらって売る人とかが結構いるのか、古着屋でイギリス製カシミヤ100とかイタリア製ウール100の美品や未使用品をお手頃価格で見かける気がします。欧州のは色がきれいだし。


パナソニック 電気あんか

防寒というより寝るときのあったかグッズですね。すぐ温度が上がるし、平べったいので腰の下でも足の下でも好きなように敷けて好き。私はわりとこれがないと生きていけません……。パナソニックのものは温度調節がついているのが良い。あまり長時間使うと良くない気がするので、別売りのタイマーも買おうかなあと思っているところ。



コートはやっぱりダッフルが好きかなあ。ずっと単にデザインが好きなんだと思っていましたが、基本暖かいものだからこそ好きなのかもしれない。ロング丈は更に格段に暖かい。個人的な趣味だと写真のメンズのものくらい武骨なやつが好きでこれも着ますが、普段はもう少しレディース寄りの形を着ることが多いです。


傑作北国映画&ドラマの「ファーゴ」では、主人公の女性警官が大きなスノーブーツで外を歩き回って捜査をします。SORELとかかな。この実用!という感じのスタイルがなんだか好きで。こういうガチのスノーブーツ、北海道だと履いている人は結構普通に見るし、生活スタイルにもよると思いますが特別オーバースペックでもないのだと思います。なのでおかしく見えない。実用でこのレベルの防寒製品を使えてしまう寒さの地元を、本当に面倒だなと思うこともあれば、映画みたいだなあと思うこともあるわけです。