庭のスミレが満開でした。前の方は黒葉スミレで、数年前これを買って庭で育てだした直後あたりに、たまたま読んだゼーバルト『土星の環』に庭の黒葉スミレの上で死ぬ男の話が出てきてOh……となったという思い出のある株です(笑)。本当に葉や花が黒っぽく濃い色で格好良くて好きです。
これも庭の花。チューリップとスイセン。今年初めて花瓶に生けた庭の花です。今はチューリップが最盛期かな。
この下に敷いてるプレート、確か昔100円ショップで買った気がする。深く考えずになんとなく買ったんだけど、小物の整理に使ったり今は花瓶置きにしたり妙に長いこと使ってます。この素っ気ない感じが便利で。多分元は料理用のトレーだと思う。
100円ショップってたまーにしか行かないですが、行くなら今風のお店よりちょっと場末っぽいお客もまばらなようなお店が好きかも。昭和の金物店にあったような素朴なものがぽろっと売ってたりするので。これもその感じが良くて買った記憶があります。今は100均チェーンもどこも洗練されててそういうお店もあんまりないかなあ。
スミレつながりで最近の襟元など。スミレのコサージュは LAMEDALICO、丸い土星のブローチはNEW ATLANTIS、フリーメイソンみたいなコンパスのマークのバッジは昔池内ビルに入っていたヴィンテージショップで買ったもの。
コサージュは一年以上前にビビっと来て購入したお気に入りなのですが、上手い合わせ方が思いつかず保存していたもの。ふとメンズのワークジャケットに合わせたら? と思い立ちやってみました。このバランスは自分っぽくて良い気が。
コサージュ、自分で使うなら男性がジャケットの襟元にサッと着けるブートニエールのような感じがしっくり来るのかもと思いました。カジュアルでメンズライクな中にお花をポン、という感じで。
「名探偵ポワロ」で洒落者のポワロがよくラペルに小さな生花を着けているのも思い出します。あのフラワーホルダーは特別な女性からのプレゼントだよね。
この私の感覚はどうも金子功さんの影響が大きい気がするなあ。特に金子さんのメンズライン、カールヘルムとかメンズカネコイサオのほうの。
メンズのカネコの、デニムやスタジャンやツイードジャケットにポンとアトリエ染花製のコサージュを合わせるあの感じ。まさに紳士のブートニエール的な。
あと金子さんご本人の私服姿も好きでした。上質なブレザーにベースボールキャップを合わせる感じとか、今でいうシティボーイっぽいセンスでもあったかも。数十年先取り?
金子さんの作るメンズ服ってきちんと男性服の歴史に則ったものに見えます。ラブリーに見えても筋が通っているんですよね。
そういえば元SMAPの草彅くんが若い頃メンズカネコイサオの顧客だったなあ。アイドル雑誌で金子さんと対談していたのを覚えてる。
草彅くんはその後ヴィンテージデニムやアメカジのコレクターとして第一人者になっていくわけですが、カネコ→アメカジという流れは意外なようで個人的にすごく納得するものがあるかも。根底としては同じだと思う。