20160509

こどもの菫


ルバンのヴィオレ・パンセ。菫色のインクです。普段持ち歩いているラミーの万年筆用に買いました。ラミーはインクによっては詰まることがあったのですが、エルバンは同じシリーズのディアボロマントが詰まらず使いやすかったので2つ目を購入。ディアボロマントと菫。少年的。
なんでもこのヴィオレ・パンセは第一帝政時代から1966年までフランス全土の小学校で指定色として使われていたそうな。菫色のインクが指定色……!おおフランス。


ラミーのサファリはプラスチックかつ書きやすいのでボールペン感覚で使ってます。今までペリカンのペリカーノJr.とか貰いもののウォーターマンとかパイロットとか、何度か万年筆の持ち歩きに挑戦してみてはいつの間にかキャップが外れていてアレレとなったり、大仰に感じたりして外で使うにはいまいちしっくり来なかったのですが、ラミーが一番気軽に持ち歩きやすいです。やっと外で使える万年筆を見つけた感じ。




今様北海道土産品的デザインに惹かれ購入したハンカチ。熊の周りにスズランなどの花々が描かれていてかわいい。色違いでキツネやフクロウもありました。Maduのものです。バンダナのように首に巻いたりもしてみたい。


熊……。昔、祖父の家の風呂が壁に動物の口が開いた蛇口が付いていてそこからガーっと湯が出るやつだったのですが、普通それってライオンじゃないですか。その形状のものに普通とか普通じゃないとかの区切りがあるのかわかりませんが、まあライオンだと思うんです。多分。
祖父の家のは熊でした。ぐわっと開いた熊の口から湯が出てるの。子供のころは特に何も思わなかったけど、大人になってからふと思い出してンッ?となった(笑)。土地柄がそんなところに表れていたのだな。



『会議は踊る』
この間「制服の処女」も見たので偶然ウーファ映画が続きました。「メトロポリス」といい今の目から見ても大作で、ワイマール時代のウーファって本当にゴージャスな会社だったのだな。
途中のバレエ・リュスっぽい場面から楽しくなりあとは最後まで一気に見ました。エンタメ作ながら小粋でなんかイイ。バレエ・リュスといえば、宝塚の「ロシアン・ブルー」とかペトルーシュカの衣装もまんま再現してあって好きだったなあ(ロシア・アバンギャルドの建築家メーリニコフの六角形の窓らしきまで再現してあって、大野くん(演出家)(マニア)……となった)
DVDでは淀川長治氏の解説が見られるのも嬉しい。私は映画評論家は淀長派です。趣味が合う……というかそもそも私の映画鑑賞のベースの一部を作った人というか。十代の頃初めて読んだ評論本も淀長先生だったような。「プリシラ」がイイとか、「イヴの総て」と「サンセット大通り」なら「サンセット」とか、わ、分かる!そういう感覚を映画を見る時の視点に据えていいんだ!と教えてもらった人です。
會議は踊る 
↑こちらで淀川さんの解説は全部文字で読めます。「制服の処女」の解説も面白いのでおすすめ。東和映画の社長の奥様が新婚旅行先のドイツで気に入って買ったんですねえ。


『みんなのアムステルダム国立美術館へ』
 「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝」とこれだとこっちのほうが万人にオススメな感じ。さくっとまとまってるし学芸員のキャラ立ってるし市民と美術館の対立なんかもありつつ、ドラマっぽい面白さ。
個人的に面白かったのは館内の壁の色をどうするかですごく時間がかかって(なんと6年!)、内装会社の担当者が半ばキレてたところ(笑)。突き詰めると「芸術の専門家が思う作品(しかも「夜警」とかの名作)を引き立てる壁の色」「内装の専門家から見た良い色」「美術館の運営者から見た客を呼び楽しませる色」の対立のような。そりゃ簡単にはすり合わせられなさそう。あとあっちの人って色にとてもこだわるなあと改めて。確かに趣味のよさって色に依存する部分は大きい。


『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最後の7日間』
何年かぶりに。この映画辛くて、ローラがかわいそうすぎて見てられないんだけども。特に親友の女の子に「あなたはそんなことしちゃダメ!」って半狂乱になる場面が辛い。自分は穢れていると思っているんだもんな。
デヴィッド・リンチは特にファンではないけどわりに好感は抱いてる、くらいでしょうか。アメリカのダイナーとか丸太小屋とか何もない山道とか、そういうものを魅力的に撮れる人というだけで点が甘くなる部分もあり。画面の質感や色が好きだな。 今回気付いたけど、ツイン・ピークスって風景の既視感があって、だから見てて妙に身につまされてリンチ作品の中でもより辛いのかも。

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