サルバドール・プラセンシア『紙の民』
おもしろかったです。宇宙っぽい装丁とタイトルと柴田元幸さんの推薦文に惹かれて読みました。シリアスな話なのかなあと思っていたら結構コミカルで、でも切ない、みたいな話だった。でその奥にたくさんメタファーだったりシニカルな目線もある感じ。南米文学の空気も感じます。
土星が出てきます。天体としての土星というか本当に土星氏が出てくるというか。と書くとなんだか足穂みたいですが、タルホ的なダンディな土星よりはもっと生々しくて人間的な土星。それは何故か……というところが設定の根幹でもあり面白さでもあります。
珍しくマニキュアを塗ったので似た色の指輪をつけたの図。どうでもいいですが私は右手の甲の太い静脈を意識的に骨の上にのせてグイグイ上下移動させることができます。動く血管が皮膚の外から見える。本当にどうでもいいな。
この水色の指輪はなにやら女性からの反応が強く、どこのですか?とアパレルの店員さん含め複数回聞かれました。それで後に購入した人も複数。女性にアピールする何かがあるのだろうか。欲しい人は私に聞いてください(笑)。
リバティのパンジー柄。ちょっと幾何学っぽいのと色合いが好きです。リバティのパンジーやスミレの柄はいくつかありますが、これが最も直線的な印象の柄かな。
リバティはわりと好きで、特にほっこりとか素朴というより現代的にどこかクールな雰囲気で使われるリバティが好きです。メンズのシャツとか。そういえば栗野宏文さんがリバティのハンカチを愛用しているとどこかで書いていたなあ(検索してみたらそのディストリクトのブログ記事が残ってました)。「敢えて」感というのだろうか。
あとウィリアム・モリスもスミレモチーフの柄は色々あるんじゃないかな。モリス華やかなりし時代とスミレが一般に人気だった時代が大体重なっているのでは。
本屋で見かけて少年の服装が気になって。「僕はイエス様が嫌い」という映画だそうです。
少年世界っぽいなあと思った印象は合っていたようで、中の作品評で1999年の夏休みや萩尾さんについて触れつつ語られていました。気が付けば2019年……1988年の公開当時に近未来だった設定年からすら丸二十年経とうとしているのだなあ。
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