嶽本野ばら『ロリータ・ファッション』
鈴木真理子『ゴシック&ロリータ語辞典』
どちらの本にもヴィヴィアンの85年のミニクリニコレクションからのロリータへの影響が触れられていて、やはりそうなのだなあと納得したり。
古賀令子『「かわいい」の帝国』にもありましたが、パンクでセクシーなヴィヴィアンを日本の女子が「かわいい」と換骨奪胎し、ミニクリニやハリスツイードコレクションから影響されてできた型が現在のロリータの基、というのはリアルタイムで見てきた方たちからしても実感なのだろうなと。
ロリータだけではなく、80年代はヴィヴィアンから日本のファッション界への影響が絶大だったということだと思います。特にDCブランド。裏原系や今のハイブランドにまで繋がるしね。
あとちょっと驚いたのが『ロリータ・ファッション』のあとがき。私が偶然つい数日前に見つけて保存したオリーブの中原淳一特集について書かれていたから。野ばらちゃんに加えて丸山敬太さんとマッセメンシュの高橋正明さんがインタビューされていたので保存したのでした。
マッセメンシュ、昔から好きで。フォルムが美しいんですよね。でこの3人って私の趣味まんまみたいなメンバーではあるので、あっそうか私って「中原淳一の息子たち」が好きなのかと腑に落ちて。
ロリータは見るのは好きですしJaneも着ますが、私自身はロリータではなく。トラッドやボーイッシュがメインですが、他にそれこそマッセメンシュとかケイタマルヤマとか金子功さんKENZOなんかも嗜好の中にはあると思います。そして彼らはみんな中原淳一の影響を公言しているのです。それは後から気づいたのですが。
中原淳一は日本の少女文化やガーリーファッションの巨木の幹みたいな存在ですから、ロリータも広い意味で影響下にあると思いますが、「息子たち」はいわば直の二代目というか。なるほど私はそこが好きなのか、と今更ながら納得したのでした。