20210305

ヨーロッパと殺人者

年に一度とか半年に一度、何かの海外ドラマにハマる癖があります。その一つの作品を集中的にガーッと見て満足して終わり、でまた一年後、みたいな繰り返し。私のキャパだとそれくらいがちょうどいい頻度なのだと思われる。 そんな感じで一番最近ハマったのがこれです。

「キリング・イヴ」。
おもしろそうでしょ?おもしろいです。以前ハマっていたドラマの「ファーゴ」「トゥルー・コーリング」あたりを好きな人に評判が良い感じがしたので、自分も好みかもと思って見てみました。でやっぱり面白かったな~。

サンドラ・オー演じるMI5職員のイヴと、ジョディ・カマー演じるサイコパスっぷりも全開な女性アサシンのヴィラネルの、追いつ追われつ殺すか殺されるかのサスペンス。と説明するとすごくシンプルな話なのだなあ。そういう話です。
それがサンドラ・オーの上手すぎる演技と、ジョディ・カマーや脇の出演者たちの迫力ある存在感とで見ごたえのあるものになっています。ビジュアルもスタイリッシュ。演出や画面に出る字幕のデザインもかっこいいし、↑のように暗殺者のヴィラネルがとてもお洒落。彼女はファッショニスタなのです。ふわふわのピンクのドレスのどこか少女めいたサイコパス暗殺者って、ある種ベタなキャラでもあるなあ。そこにリアリティをもたらすジョディ・カマーもお見事。

命を狙い合う同士の話って長じて憎しみだか愛だか曖昧になるところがあり、そこも魅力だったりするわけですが、イヴとヴィラネルもそうなっていきます。ヴィラネルに関しては結構分かりやすくイヴに惹かれている。しかしアピールの仕方が完全にヤバい人。イヴ宛に高級香水やサイズぴったりのドレスを突然送り付けてきたりします。怖いよ。
書いてて思ったけど、古のオタク女はこれ完全に見覚えがあるなあこの感じ。つまりあれだ。やおいだ。ゴージャスなやおいドラマだ。

サスペンスではあるんですけどコメディの感覚もベースにあります。命の危機が迫っている場面でも、むしろそういう場面だからこそどこか笑ってしまうような演出がなされている。コメディだからこそ余計怖くもある。それこそコーエン兄弟っぽいかも。
脚本家は「フリーバッグ」のフィービー・ウォーラー=ブリッジだそうです。へええ~。ほんとに才能のある人なのだなあ。



あとドラマといえば、キリング・イヴの前に少し見ていたのが「バビロン・ベルリン」。世界中で大絶賛されたドイツのドラマです。ドイツのドラマって初めて見たかもしれない。私は何の予備知識もなくトゥエルビで放送していたのをなんとなく録画したのですが、見始めてあまりのクオリティに驚愕しました。
画面が異常に美しいのでなんなんだと思っていたら映画「ラン・ローラ・ラン」の監督だそうで。ラン・ローラ・ラン、私はジャスト世代です。高校時代モデルをしていたおしゃれな友達がチラシを部屋に貼っていたなあ。みんな赤い髪に憧れててね。

なのでバビロン・ベルリンは映画みたいというか、普通に何話もある映画というか。全部がすごいのですごいとしか言いようがない。出来が良いものって感想に困るよね。私の中の「フリッツ・ラング欲」みたいなものも満たしてくれます。
美しく退廃した1920年代のベルリンを見たい方におすすめ。時代背景からして当然かなりシリアスではあります。ワイマールの話って名作であればあるほど物悲しいのだな。


このオープニング映像がとても好き。ここの映像だけでも何かの賞を取ったんだったような。



 
年の冬はわりとずっとこの靴を履いていました。お店で見かけてなんか履きやすそう~と思ってパッと買ったのでブランドもよく分からないんですが。なんかアメリカのファクトリーブランド製ぽい。ワラビーにビブラムソールがついた感じのデザインです。北国の冬の靴の第一条件は何を置いても滑りにくさなので、ほぼソール目当て。
色が明るめなのが合わせやすいようなそうでもないような。ボリュームを生かして敢えてスカートに合わせたりしてもかわいいと思うのですが、寒くてパンツばっかり着てしまうのだった。

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