20160123

螺旋シティ


同生命ビルを見てきました。黒川紀章が設計したことで知られるビルです。近く建て替えの予定だそうで、以前から一度きちんと見てみたかったので閉鎖される前に。 
圧巻は何と言っても螺旋階段。 入ってすぐにドーンとあります。近未来的。こういう70年代の未来志向っぽい建築ってものによってはいかにも時代遅れな風情になっている印象なのですが、昭和感もありつつちゃんと今見ても洗練されてて流石だなあと。いい資材使ってるんだろうなあとか思った(笑)。



入り口を外から見るとこういう感じ。螺旋階段が見えます。ここって中心部も中心部な大通の駅前通りで私も100回どころでなく前を通っているはずなんですが、こういう風になってると知らなかった。街のことって知らないものだなあ。
 


静かで、ドア一枚の外は車も人も大勢いる街中なのにぽっかりと異空間のようで、なんだか不思議な感覚でした。
ちなみにこのビルは氷室冴子さんのクララ白書かアグネス白書にも出てきた気がします(うろ覚え)。上の階は大同ギャラリーというアートスペースになっているのもあり、たぶん女学生からするとちょっと大人っぽい雰囲気の場所として書かれたのではないかな。



この感じ、ちょっと科学館とか天文台っぽい。食べ物系のお店は地下に。地下街からそのまま上がっても来られるつくりで、通り道にしてるっぽい人とかもいました。通り道が螺旋階段ってなんかいいな。現在は取り壊し前ということもあってか居酒屋系のお店が二軒だけ地下にありました。



3階が回廊のような広場になっていて、ここもすごくよかった。ここを通って大同ギャラリーに入ります。ギャラリーも自由に入ってOKということだったので見させてもらいました。黒川紀章に捧げた作品がきれいな色でした。ちなみに写真で青くうっすら見える隣のビルの看板は雪印パーラーのものです。



というわけで(?)隣の雪印パーラーでごはん。オムライス、バターが効いていておいしかったです。有名観光地店だけど昭和っぽくて和めるしおいしいし店員さんてきぱきしてるしおすすめですよ。昔ここの仔羊のカツレツが超おいしくて大好きだったんですがなくなってしまったなあ。



大同ビルの向かいにある赤レンガテラスのアトリウム。フリースペースで、立派でおしゃれなテーブルや椅子がたくさん用意されている太っ腹な空間。良いらしいと噂には聞いていたのですが初めて行きました。想像以上の大空間で気持ち良かった。一休みしたいときにまた来ようかな。1階もブーランジェリー(ミルクパン?を購入)やシックな文房具店があったり、えらくシャレオツなビルでした。


建って日の浅い赤レンガテラスとこれから取り壊されようとしている大同ビル、数十年親しまれている雪印パーラー。半径数十メートルくらいの範囲を数時間で巡って、街というのはつくづく時代が地層のように細かく細かく折り重なっているのだなあと、あらためて感じたりしました。

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